ウレシパモシリ農園日記

農園の様子や作業内容、日々の生活、農への思いなどをアップしていきます。
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このごろと干し柿。

2011年11月30日水曜日

すっかり、冬めいてきましたが、干し柿にはまだまだ冷たい風が必要なようです。今年は暖冬の様で、愛知県出身の私にとっては、暖かくて助かるのですが、干し柿は、冷たい風が吹かないと乾かないので、カビなどの原因になってしまうそうです。
農と関わる暮らし以前は、雨の日に仕事に行くのが憂鬱だったり、雪の日は自転車で転んだり、風の日は顔が痛くて嫌だなって思ったり・・・・でも、雨が降らなければ作物は育たないし、雪がふらなければ、おいしい山菜が出てこなかったり、風が吹かなければ干し柿も乾かない。自然の中では、どれも必要な事なんですね。

さて、干し柿も干し終わり、収穫物の脱穀も終盤です。選別作業や出荷も少しずつですが始まっています。日も短くなってきて、なんだか、一日があっというまに過ぎていっています。
さーてどんな冬になるかな。

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アイヌ紋様刺繍のワークショップ

2011年11月29日火曜日

先週の23日に、ここ東和町の土沢商店街の遊び場銀ちゃんにて、アイヌ刺繍のワークショップを開催させていただきました。
ここ、ウレシパモシリ農園の名前もアイヌ語で、自然界そのものという意味を持っています。

写真上は、盛岡でアイヌ雑貨UPOPOを営む、ふっちゃんとまーぼーです。
この、お2人を講師に迎えて楽しい時間を過ごしました。

私がこのイベントを企画したのには、単に、私がアイヌ刺繍が好きだからという意味が大きいのですが、やっぱり、ここ東北や、北海道を中心に存在していた文化が、どんどんなくなっていってしまうのが悲しいというのがあります。
学校の教科書で習うことのなかった自分の国の文化や歴史を知る事は、自分達の事をもっと深く知る事に繋がると思うのです。

二枚目の写真は、今回の私の刺繍です。ちょうど、グアテマラの布があったので、そこに刺繍をいれました。アイヌの刺繍は、魔よけの意味があります。袖や首などの部分から邪気が入り安いので、そういうところに刺繍を入れるのだそうです。それから、刺繍の紋様には、カムイ(神)が自分を見つけやすいようにする印のような意味もあるんだそうですよ。ふと、思ったのですが、日本語の神の語源はアイヌ語のカムイ??発音が近いですね。だれか知ってる人いたら教えてください。

それから三枚目は着物です。刺繍のマスターの方で三ヶ月かかったそうです。
かっこいい~~~~~。

それから、アイヌのシャーマン、アシリ・レラさんから、被災地への鎮魂の祈りの言葉を頂いたので、ふっちゃんがそれを読んでくれて皆でお祈りをすることも出来ました。

こうして大盛況に終わる事ができました。
私の刺繍も完成しましたよ!今度はもっと複雑な紋様にチャレンジだあ!

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WWOOFing!

2011年11月27日日曜日

ブログを休んでいる間にも、いろんな事がありました。随時時間の出来たときにお伝えします。
もしかしたら、皆さんご存知かもしれないですが、WWOOFというものがあって、メンバーになると、日本や世界の至るところで、楽しい事ができます。とても簡単に言うとホストさんの労働を手伝う代わりに、宿泊と食事などを頂くのです。今は、こうして、そのシステムを利用して、デンマークと日本で暮らすニュージーランドの方達と山口から来ている皆です。
左から、マティアスはデンマークから来た20歳で、20歳の誕生日をここ、ウレシパモシリで迎えました!!!おめでとう~~~~~。デンマークでは、大学まで、教育費がタダであることや、電力をどこから買うか選べるシステムがある事、おもちゃのレゴがデンマークから来ている事など教えてくれました!ちなみに、マティアスは日本語が出来ません。あ、あと、村上春樹が大好きな人なんです。
真ん中は、パットさんで、東京芸術大学で、日本の民謡を研究しています。民謡を歌わせたら、日本人にも負けません!奥さんも日本人で、とても流暢な日本語を話します。日本の文化をとても好きでいてくれて、私は自分達の文化は本当にいいものだなあ、と再確認させられます。
それから、山口県から来ているみおちゃんは、祝島にも滞在していた事があったり、沖縄などにも住んだ時期があって、いろんな事を教えてくれます。八月から一緒にいて、毎日楽しくおしゃべりしています。みおちゃんは、私に編み物を教えてくれています。
こんな感じでウレシパモシリは楽しくやっています。
話しは変わるのですが、
ウレシパモシリ農園と言うと、なかには、ウレシタノシ農園に聞こえる人もいます。 これも間違ってないと思います。

まだまだ、話は尽きないのですが、また、いろいろアップしていきますね。

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自然農

2011年11月11日金曜日

実は、もう二ヶ月も前になるのですが、青森県で、東北自然農の会があって、2人で参加してきました。実は、私たちは、元々、福岡正信さんの『わら一本の革命』という本に感銘をうけて、農と関わる世界に足を踏み入れました。ですが、本では知っていたものの、不耕起の畑を見るのは、この時が初めてでした。
今、自然農と言われているものは、川口由一さんの方法で、福岡正信さんの農法は自然農法と言うそうです。

この写真は、森のイスキアの、一戸さんが育てている大根と大豆の写真です。
なんの変哲もないような感じなのですが、いろんなおもしろいお話が聞けました。
まず、この畑は今年六月に、草だらけの所を草刈して、草をただ寄せて大根と大豆を直播したとの事でした。
まず、自然農では、不耕起でも、畝は立てる人が多いと聞いていたけれど、この畑には畝がありません。畝を立てないということで、水はけの心配と、大根が、なかなか下に伸びていかないんじゃないかと、疑問に思って一戸さんに質問してみました。

すると、とってもおもしろい答えが返ってきて、うれしくなりました。
まず、一戸さんは、野菜が大きくなって欲しいとか、おいしくなって欲しいとか、そういう事を考えていないんだそうです。というのも、大根や大豆がありのままに育てばいいと思っていて、大根が沢山取れて欲しいという事よりも、硬い土に力強く伸びようとする、大根が食べたいという事でした。これは、エネルギー論みたいなものになっていくかと思うのですが、私は野菜の種を撒くときに、大きく虫に食べられずに強く育って沢山収穫できたらいい。と、思っていました。もちろんそう育ってくれれば良いのですが、この気持ちには、人間の欲求みたいなものが感じられます。人間の都合のいいように、育てたいという欲求です。
でも、一戸さんの畑からはそういうものは感じられません。大きく立派に育たなくても、力強く伸びようと頑張った野菜には、何か違う魅力を感じました。
そのほかにも、一戸さんは、宇宙暦や、マヤ暦にも詳しく、見えない力をフル活用している面白い人でした。そして、一戸さんは、自分の農法を意識農法と名づけてらっしゃいました。

やっぱり、人の畑を見るといろいろ勉強になります。
不耕起の畑もやってみたいです!

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津波に負けなかった小麦

2011年11月5日土曜日

農園から、車で10分程行ったところに、安俵(あひょう)という場所があって、そこにも畑があります。主に、根菜類が中心の砂地の畑です。大根や、ねぎ、牛蒡、里芋、長いも、サツマイモ、玉ねぎ、らっきょうなどがあります。
写真の小麦の場所は、最近まで、サツマイモがありました。

今、この写真に写っている小麦には、ドラマがあります。


津波で大きな被害を受けた陸前高田市にある八木澤商店さんhttp://www.yagisawa-s.co.jp/
は、200年程続く、醤油や味噌の老舗です。3.11のあの震災の日は、沢山の小麦を仕入れたばかりでした。
でも、悲しくも八木澤商店さんも津波に流されてしまい、仕入れたばかりの小麦も全て流されてしまったのです。
でも、なんと驚いたことに、津波にのまれた小麦は、瓦礫の中から芽を出し、今年の六月頃に収穫されるまでになりました。
それを聞いた酒匂さんが、ウレシパでこの小麦を育てようと思いたって、私と相方で八木澤さんのお宅までお邪魔して、この小麦の種を持って帰ってきたのが始まりでした。
ここに芽を出している小麦は、あの津波にも負けずに、命を繋げた強い小麦達です。
私の相方も陸前高田のもので、本当に喜んでいます。
来年、また収穫を迎えて、また、種を増やして、強い強い小麦がずっと命を繋いでいってくれるといいなと願っています。

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ブロッコリー

2011年11月2日水曜日

ウレシパにやってきて、ほとんど初めて畑仕事をしています。
今年の五月ころに、いろんな野菜を苗からつくりはじめました。
私たちの借りている部屋の前に、小さな花壇のようなものがあって、ここにきてから、相方と2人で耕して、ウレシパで作っていない作物を、トライしてみようということになりました。
ブロッコリー(スティックセニョール)は、夏になると、虫がつきやすいということで、ウレシパでは、夏から秋冬にかけて栽培していますが、私たちは、何もしらないので、春先から育てはじめました。
虫の心配をしていたのですが、結果オーライ。虫はあまりつかず、綺麗に収穫できました!
よくよく周囲をみると、もともと沢山のミントが畑の周りにあって、どうも夏頃につきやすいモンシロチョウがミントを嫌ってブロッコリーにあまりつかなかったようです。
偶然生えていたミントに助けられました。
こんな風に、いろんな作物の特徴や、虫の習性を生かして、作物を混作するのはおもしろいですね。自分で畑を作ったら、いろんなコンパニオンプランツをしてみたいです。